スラッシュリーディング+リスニング 第171回(分詞構文の主語)

スラッシュリーディング+リスニング課題文

Advancing quickly through the forest, keeping ourselves concealed from any one in front by stooping down behind bushes, or running from one trunk to another, we reached the spot where our party had so ignominiously taken to flight, without having seen an enemy. (In the Wilds of Florida by W.H.G. Kingston)

動画の後半部分でリスニング用音声が流れます。

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英文を前から読んでいくために、語句のかたまりを作ります。こんな具合に課題文をスラッシュ(斜め線)で区切ります(スラッシュリーディング)。語句のかたまりを意識すると、リスニングで英語の意味をつかむのが楽になります

Advancing quickly through the forest,/(動詞のing形の前)keeping ourselves concealed from any one in front/(前置詞の前)by stooping down behind bushes,/(接続詞の前)or running from one trunk to another,/(主語が文頭にないときの主語の前)we reached the spot/(関係副詞の前)where our party had so ignominiously taken to flight,/(前置詞の前)without having seen an enemy.

スラッシュを入れる箇所は、こちらのページを参考にしてください。

語句のかたまりを前から訳していきます。

Advancing quickly through the forest,
森の中を迅速に前進して
keeping ourselves concealed from any one in front
前方にいる人の目から身を隠しながら
by stooping down behind bushes,
低木の後ろに身をかがめることによって
or running from one trunk to another,
あるいは木の幹から幹へと走ること(によって)
we reached the spot
私たちはその場所に着いた
where our party had so ignominiously taken to flight,
私たちの仲間が非常に屈辱的な形で逃げ出した
without having seen an enemy.
敵を見ないうちに

読解のヒント

Advancing quickly through the forest, keeping ourselves concealed from any one in front by stooping down behind bushes, or running from one trunk to another, we reached the spot where our party had so ignominiously taken to flight, without having seen an enemy.

Advancing〜、keeping 〜→ 付帯状況の分詞構文です。「〜して」「〜しながら」といった意味です。

keeping ourselves concealed〜 → keep●▲ =●を▲の状態に保つ 

課題文の和訳

私たちは森の中を迅速に前進し、低木の後ろに身をかがめたり、木の幹から幹へ走ったりすることで、前方にいる人の目から身を隠した。そうして私たちは、私たちの仲間が敵を見ないうちに非常に屈辱的な形で逃げ出した場所に着いた。

分詞構文の主語

今回の課題文の「骨格」(中心部分)は we reached the spot(「私たちはその場所に着いた」) です。この4つの単語に修飾語句がくっついて、長い文章になっています。

骨格の前の修飾語句は、どうやって「その場所に着いた」かを分詞構文を使って記しています。一方、骨格の後ろの修飾語句は、the spot がどんな場所かを関係副詞を使って説明しています。

この課題文を「前から読み」していくと、Advancing と keeping という現在分詞が出てきますが、「誰」がそうした行動をとっているのかがわかりません。骨格(主節)の主語である we が分詞構文の主語なので、骨格まで読み進めて初めて主語がわかります。

長い分詞構文が文章の先頭にある場合、先に動作の主体をはっきりさせたければ、いったん斜め読みして骨格の主語を探し当ててから、分詞構文に戻って意味をとっていくといいと思います。

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