関係代名詞の「補格」

「前から読み」で英文をすらすら読みましょう!
He chose the luncheon hour for the meeting, since then the café was unlikely to be crowded, and it chanced that on entering he saw but one man of about the age he knew Bernard to be.(Miss King by W. Somerset Maugham)
注:he が 初対面の Bernard と会う場面です。
スラッシュリーディング練習問題
音声はありません。文字のみです。学習しやすいように、YouTubeの設定で再生速度を調節してください。
英文を前から読んでいくために、語句のかたまりを作ります。こんな具合に課題文をスラッシュ(斜め線)で区切ります(スラッシュリーディング)。
He chose the luncheon hour for the meeting,/(接続詞の前)since then the café was unlikely to be crowded,/(接続詞の前)and it chanced/(接続詞の前)that on entering/(主語が文頭にないときの主語の前)he saw but one man of about the age he knew Bernard to be.
語句のかたまりを前から訳していきます。
He chose the luncheon hour for the meeting,
彼は昼食時を会合の時間に選んだ
since then the café was unlikely to be crowded,
その時間ならカフェが混んでいる可能性が低かったので(since then は現在完了の文では「それ以来」と訳しますが、この場合は since は「〜なので」、then は「その時」という意味です)
and it chanced
そして、偶然〜だった(it chanced that〜 =「たまたま〜だった」)
that on entering
店に入るとすぐ(on 〜ing = 「〜するとすぐ」)
he saw but one man of about the age he knew Bernard to be.
バーナードのおよその年齢と彼が知っているのと同じ年輩の男性だけが彼の目に入った(but = only、この行の詳しい解説は「覚えておこう」参照↓)
彼は昼食の時間帯を会合の時間に選んだ。その時間ならカフェが混んでいる可能性が低かったからだ。そして偶然、彼が店に入るとすぐ、バーナードのおよその年齢と彼が知っているのと同じ年輩の男性だけが彼の目に入った。
今回の課題文では、最後の部分が訳しにくいと思います。
he saw but one man of about the age he knew Bernard to be
he saw but one man of about the age と he knew Bernard to be はどうやって結びつけたらいいのでしょう?
実は、この文は関係代名詞 that が省略されているのです。that を付け加えると、こうなります。
he saw but one man of about the age that he knew Bernard to be
それでも、普通の関係代名詞とは違うので、これだけでは意味はとりにくいままです。この that は主格でもなければ、目的格でもありません。「補格」なのです。
「補格」の場合は、補語の位置に関係代名詞 = 先行詞を置いて意味をとります。
he knew Bernard to be that→ he knew Bernard to be about the age(know●to be▲ ●が▲だと知っている)→ 彼はバーナードがそのくらいの年齢だと知っていた
この後半部分を関係代名詞より前の部分に結びつけて意味をとります。
前半 he saw but one man of about the age→ 同じくらいの年齢の男性だけが彼の目に入った
後半 he knew Bernard to be about the age→ 彼はバーナードがそのくらいの年齢だと知っていた
前半と後半の意味をくっつけると、「バーナードのおよその年齢と彼が知っているのと同じ年輩の男性だけが彼の目に入った」となります。