英文の複雑な構造に立ち向かう(スラッシュリーディング練習問題、前置詞+関係代名詞) 

今回の鉄則

「前置詞+関係代名詞」は代入法で読む 第2回

「前から読み」で英文をすらすら読みましょう!

課題文 34

It belonged to a Chinese to whom the fact that his skipper had no certificate meant only that he could be had for lower wages, and to have a white man in charge was always an advantage.(The Trembling of a Leaf by W. Somerset Maugham)
注:It = 船

スラッシュリーディング練習問題

音声はありません。文字のみです。学習しやすいように、YouTubeの設定で再生速度を調節してください。

うまく動画を再生できないときは、こちらをクリックしてください。

英文を前から読んでいくために、語句のかたまりを作ります。こんな具合に課題文をスラッシュ(斜め線)で区切ります(スラッシュリーディング)。

It belonged to a Chinese/(前置詞の前)to whom the fact that his skipper had no certificate/(長い主部の後)meant only that he could be had for lower wages,/(接続詞の前)and to have a white man in charge/(長い主部の後)was always an advantage.

スラッシュを入れる箇所は、こちらのページを参考にしてください。

語句のかたまりを前から訳していきます。

It belonged to a Chinese
船は、ある中国人のものだった
to whom the fact that his skipper had no certificate
その人物にとって、彼の船長が無免許だったという事実は(to whom は前置詞+関係代名詞です。that は「同格のthat」です。どちらも、詳しくは「速読の鉄則」参照↓)
meant only that he could be had for lower wages,
船長を低賃金で雇えるということだけを意味した(can be had = 入手可能だ)
and to have a white man in charge
そして、白人を責任者に据えることは
was always an advantage.
いつでも好都合だった

課題文の和訳

船は、ある中国人のものだった。彼にとって船長が無免許だという事実は、船長を低賃金で雇えるということだけを意味した。それに、白人を責任者に据えることは、いつだって好都合だった。

速読の鉄則 「前置詞+関係代名詞」は代入法で読む 第2回

今回の課題文は前半部の意味がとりにくくなっています。

It belonged to a Chinese to whom the fact that his skipper had no certificate meant only that he could be had for lower wages, 〜

意味がとりにくい理由はまず、前置詞+関係代名詞があること。もう1つは meant を動詞とする主部が長いことです。

  1. 前置詞+関係代名詞

関係代名詞は前にある先行詞の代わりを務めているので、関係代名詞の部分に先行詞を「代入」すると意味が分かりやすくなります。

It belonged to a Chinese to whom

↓ whom に a Chinese を代入します。

It belonged to a Chinese toa Chinese]〜

船は、ある中国人のものだった。その中国人にとって〜

  1. 長い主部

to whom が「その中国人にとって」という意味になることは確認できましたが、では「その中国人にとって」何がどうだ、という部分がまたややこしくなっています。

to whom the fact that his skipper had no certificate meant only that he could be had for lower wages

to whom の後に the fact that〜 という語句が続いていますが、この that が「同格のthat」だと気づけないと意味がとれなくなります。「同格のthat」に続く語句は直前の名詞とイコールの関係にあります。

the fact = that his skipper had no certificate

その事実 = 彼の船長は無免許だった

彼の船長は無免許だったという事実

to whom the fact that his skipper had no certificate までを整理すると、「その中国人にとって、彼の船長は無免許だったという事実」となります。この後でようやく動詞 meant が登場します。「彼の船長は無免許だったという事実」が meant を動詞とする主部です。

to whom the fact that his skipper had no certificate meant

その中国人にとって、彼の船長は無免許だったという事実は〜を意味した

ここまでくれば、meant の後の語句は普通に訳せます。

〜 meant only that he could be had for lower wages

can be had は「入手可能だ」という意味ですが、主語が船長なので「雇える」という意味になります。

「前置詞+関係代名詞」と「同格の that」のコンビはなかなか手強いです。

よかったらシェアしてね!
目次