名詞の後ろに that があったら(スラッシュリーディング練習問題、同格のthat)

今回の鉄則

同格の that は内容説明

「前から読み」で英文をすらすら読みましょう!

課題文18

He left the place with a singular feeling that the man he had just interviewed had much to tell him, but no intention of telling it.(The Trembling of a Leaf by W. Somerset Maugham)

スラッシュリーディング練習問題

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英文を前から読んでいくために、語句のかたまりを作ります。こんな具合に課題文をスラッシュ(斜め線)で区切ります(スラッシュリーディング)。

He left the place/(前置詞の前)with a singular feeling/(接続詞の前)that the man he had just interviewed/(長い主部の後)had much to tell him,/(コンマの後)but no intention of telling it.

スラッシュを入れる箇所は、こちらのページを参考にしてください。

語句のかたまりを前から訳していきます。

He left the place
彼はその場所を後にした
with a singular feeling
奇妙な感触をもちながら(with = 〜をもって)
that the man he had just interviewed
彼がいま話をした男は(the manhe の間に関係代名詞が省略されています。he had just interviewed が the man を後ろから説明しています。that の用法については「速読の鉄則」参照↓)
had much to tell him,
自分に告げるべきことがたくさんある(had の主部は上の行の the man he had just interviewed です)
but no intention of telling it.
しかし、それを話す気がまったくない

課題文の和訳

いま話をした男は彼に告げるべきことがたくさんあるのに、それを話す気がまったくないという奇妙な感触をもちながら、彼はその場所を後にした。

速読の鉄則 同格の that は内容説明

名詞の後に that があると、関係代名詞だと思いがちですが、実は同格の that の場合があります。

同格の that の例文:There’s no evidence that the dog is alive.→ その犬が生きているという証拠はない。

この例文のように、前の名詞(evidence)の「内容」を説明するのが同格の that の働きです。「〜という」という言葉で名詞につなげることができます。

課題文では、こんな表現になっています。

a singular feeling that the man he had just interviewed had much to tell him, but no intention of telling it

a singular feelingthat the man he had just interviewed had much to tell him, but no intention of telling it

that 以下の少し長い語句が a singular feeling の内容になっています。that 以下の語句が a singular feeling(奇妙な感触)を詳しく説明しているわけです。


名詞の後の that ――同格か、関係代名詞か。

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