知覚動詞につながる原形不定詞を見逃さない
「前から読み」で英文をすらすら読みましょう!
That same night when Walker according to his habit was strolling along the road that ran past his house, he heard something whizz past him and with a thud strike a tree.(The Trembling of a Leaf by W. Somerset Maugham)
スラッシュリーディング練習問題
音声はありません。文字のみです。学習しやすいように、YouTubeの設定で再生速度を調節してください。
英文を前から読んでいくために、語句のかたまりを作ります。こんな具合に課題文をスラッシュ(斜め線)で区切ります(スラッシュリーディング)。
That same night/(接続詞の前)when Walker according to his habit was strolling along the road/(関係代名詞の前)that ran past his house,/(主語が文頭にないときの主語の前)he heard something whizz past him/(接続詞の前)and with a thud strike a tree.
語句のかたまりを前から訳していきます。
That same night
その晩
when Walker according to his habit was strolling along the road
ウォーカーが習慣に従って道を散歩していたとき(according to〜 = 〜に従って。主語の Walker と動詞の was の間に according to his habit が挟み込まれています)
that ran past his house,
自宅の前を通る(that は関係代名詞です。that〜 は上の行の the road を後ろから説明しています)
he heard something whizz past him
彼は何かが自分の横をピュッと通り過ぎる音を聞いた(heard[原形はhear]は知覚動詞です。「速読の鉄則」参照↓)
and with a thud strike a tree.
そして、木にドスンとぶつかるのを(and と動詞の strike の間に with a thud が挟み込まれています。strike は知覚動詞の heard と結びついています)
その晩、ウォーカーがいつもの習慣どおり自宅の前の道を散歩していると、何かが自分の横をピュッと通り過ぎ、木にドスンとぶつかる音が聞こえた。
課題文中の heard(原形は hear)は知覚動詞です。知覚動詞とは、五感にかかわる行為を表す動詞で、hear の他に see(見る)、smell(匂いを感じる)、taste(味わう)、feel(感じる)などがあります。
「知覚動詞+●+原形不定詞(動詞の原形)」だと、「●が~するのを―する」という意味になります。
例文:I saw Mike cross the street.→ 私はマイクが通りを渡るのを見た。
知覚動詞につながる原形不定詞が1つではなく、複数の場合もあります。1つ目の原形不定詞の後に、理由もなく原形不定詞が出てきたら、知覚動詞につながる動詞です。
今回の課題文の知覚動詞 heard にも、2つの原形不定詞が結びついています。
he heard something whizz past him and with a thud strike a tree
↓
whizz past him
he heard something <
with a thud strike a tree
ここで注意しなければならないのは、2つ目の原形不定詞 strike の前に with a thud (ドスンと)という語句が置かれていることです。気をつけて読み進めていないと、strike が heard と結びついた原形不定詞であることに気づけない可能性があります。